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江村 悟; 杉川 進
分析化学, 16(12), p.1345 - 1350, 1967/00
ピューレックスプロセス廃液中のウランの遠隔定量に適用できるポーラログラフ定量法および遠隔装置について検討した。廃液中に溶解した有機溶媒の影響は凝析剤として3.5Mの硫酸アンモニウムを添加することによって除去することができた。また、亜硫酸に対しては尿素の添加によって除去できた。種々検討の結果、次のような方法を提案する。ポーラログラフセルに試料溶液500lと3.5M硫酸アンモニウム、1M硫酸、0.1M尿素の濃度となっている支持電解質溶液5.0mlを加え混合し、窒素ガスを15分間通気する。直流ポーラログラムを-0.3~-0.9V vs. Hgでとり検量線を用いてウランを定量する。9.010M10Mのウランを含む合成廃液に対する相対標準誤差は2.5%以下であった。また、直接操作と遠隔操作との精度を比較したところ有意性は認められなかった。
本島 健次; 岡下 宏; 坂本 保
分析化学, 13(11), p.1097 - 1100, 1964/00
再処理廃液中の微量ウランのポーラログラフ定量法について検討した。ウラン(V)の不均等化反応による影響は硫酸アンモニウムの添加によって取り除くことができた。共存する有機物は試料溶液をベンゼンとかきまぜることで除去できた。亜硝酸イオンはアルコール飽和の窒素を通じて除去した。種々検討の結果、次のような方法を提案する。試料溶液を加えたとき、ちょうど1Mになる量の硫酸アンモニウムおよび試料溶液の約5分の1容量のベンゼンをポーラログラフ用セルに入れる。つづいて試料溶液を加え、窒素ガスを10分間通気する。試料溶液中に亜硝酸イオンが合まれている場合には、アルコール飽和の窒素ガスを1分間通気する。直流ポーラログラムを0~-0.5V vs.S.C.E.でとり、検量線を用いてウランを定量する。この方法で再処理廃液中の510510Mのウランを定量することができると思われる。